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縦組み×引用符×コンポーザ その2

自分でも予想だにしなかった続き。

よく考えたら、前回のそれは特定フォントだけでやっちゃまずいんじゃないか、という気がしたのでちょっと追補的に。

前回は小塚明朝 Pro Rを利用しました。引用符が以下のようにプロポーショナル領域の字形で出現する場合のケース。

  • 二重引用符:u+201c/201d → CID:00122/00108
  • 一重引用符:u+02bb/02bc → CID:00098/00096

それに対して、モリサワStd/ProやフォントワークスStd/Proあたりの旧CMap採用(というべきか)フォントの場合は以下、全角字形領域のグリフが出現するわけで。

  • 二重引用符:u+201c/201d → CID:00672/00673
  • 一重引用符:u+02bb/02bc → CID:00670/00671



結果はこうです。例はリュウミン Pro L-KL。

091120_InDesignCS4_Composer_VertB_1

左は日本語コンポーザ。Unicodeに対して+vertのfeatureがかかるので、結果としてCID:07956/07957/12173/12174にすげ変わる。
右の欧文コンポーザのままでは、vertがかからないので、字形としては上記の00672/00673/00670/00671のまま出現するという結果に。



というか。

091120_InDesignCS4_Composer_VertB_2

欧文コンポーザの場合は、段落がそもそも縦組みとして扱われてないだけ(90度回転させただけの欧文横組み状態)、ということになるような。この結果をものすごく単純に捉えると、ですが。

この動きからすると、縦組み中で段落単独のみ欧文組みだけをしなければならない、という前提だけでしか利用できないような気がします。もしくは公文書類にありがちな、基本縦組みだけど、そのままの状態でどうしても横組み的に組まなきゃならないものの暫定措置用(※)。



……いやまてよ、この件は和文をきちんと取り混ぜてもうちょっと動きをみないと駄目かも。単純な動きなのか複雑なのかはもう少し様子と出力結果を見ないといけない気がしてきた。「欧文コンポーザはそもそも縦組みで使っちゃ駄目」というほうが早いかもしれんですが。



(※)しかし縦組み内を一時的に横組みにするようなのは、電算写植系では基本のような。InDesignってここ以外の設定変更でもこのテの組み処理可能でしたっけ?

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