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異体字を含むPDFを比較するときには注意する

なんだかものすごい今更な話のような気がするので、取り上げるのもなんなんですが。

InDesignやIllustratorなどで異体字を使用しているテキストを比較する場合に気をつけましょうね、という話。もっとも、たぶんあまりやらないと言われればそれまでのような気がするけれども。

ということで、例を作ってみました。ものすごい単純な奴ですが、単純なほうがわかりやすいしテストもしやすいかと思って。

101106_Acrobat_feature_1

ちょっと順番が違ってますが、下がオリジナル。小塚明朝 Pr6Nで入力した「葛飾区の榊原さん。」という短文。上は、字形パネルでJIS90のfeatureを付加した状態です。

これを、Acrobatで比較させます。今回使ったのは9.4.0。そしてそのときの設定は「レポート、スプレッドシート、雑誌レイアウト」もしくは「プレゼンテーションスライド、図面、イラストレーション」のいずれかにします。

101106_Acrobat_feature_2

このときの結果は、以下。

101106_Acrobat_feature_3

変更された箇所としてヒットしません。
今回出しているスクリーンショットはInDesign CS5から直接PDF/X-1a:2001で書き出したものを利用していますが、PSファイルを書いてDistillerで変換した文書であっても、これは同様です。

異体字を使っている文書を比較する場合、いずれの設定でも比較してはいけない、ということに。特に異体字に変更したり、異体字から戻したり、という処理を行った文書の場合。



ということで、そういう場合は「スキャンした文書」でやりましょう。というかDTP的には選択肢はひとつしかないというべきかもしれない。

101106_Acrobat_feature_4

101106_Acrobat_feature_5



ただ、「スキャンした文書」だと一切触っていないような箇所でも変更として引っかかる場合があるので、そういう意味ではどちらも一長一短だったりするわけで。補助的に使いつつ、人の目による検査(DTP的にはアオリチェック)をしたほうが確実なのかもしれません。

……頭の痛い話だ。Acrobat 8以降になってから検査速度と精度が落ちてるような気もするしなー。

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