2011/10/10
こぶりなゴシックに気をつけろ
ちょっとこぶりなゴシック使ったんですよ、こぶりなゴシック。そしたらこんなことに。
……え、よくわからない? いやじっくり見比べてくださいよ、そうじっくりと。
ある意味どうでもいいことや、役立つかどうかもわからないような中身を、日々脳内から適当に垂れ流しまくりつつ、今日をなんとか生き存えることを思案してます。
どちらも画面はInDesign CS5.5。テキストフレームとフレームグリッドという違いこそあれど、サイズや使用している文字サイズなど、違いはありません。
違いは「使っているこぶりなゴシックのウェイト」だけ。
右は「こぶりなゴシックStdN W6」で、左は「こぶりなゴシックStdN W3」。違いはそれだけなんですが、なぜかW3のほうは1文字追い出されてます。ちなみに添付の通り、禁則処理・文字組み設定も「なし」の状態なので、促音とかの影響ではないです。
で、これは何が影響しているかというと、フォントそのもの。具体的に言えば「グリフ内の文字幅」。
「こぶりなゴシックStdN W3」をTypeToolやOTEditで開き、文字幅の数字を確認してみると一目瞭然。下記はTypeToolで開いたもの。
この画面の右下にある「Glyph Properties」が文字情報のウィンドウですが、ここの右下にある数値に入っているのが「1002」。
通常、和文書体のかな文字類に入っているのは「1000」なんですが、なぜかこの「ぉ」には1002という数値が入ってしまっているという。
実はほかの文字でも1000以外が入っていることがあり、「び」「ツ」「ミ」「ヤ」それぞれが1001でした。
この数値が和文仮想ボディの1000と合致しない結果として、通常の1文字幅を超えてしまい、結果として本来はいるべき文字数幅に入らなくなってしまった、という有様。
ちなみに、ほかのこぶりなではこれは起きません。「こぶりなゴシックStdN W3」のみこんな状態。
……なんでこんな数値が入ってしまったんだろうか、うーん。まあ、不具合としかいえないっぽい気が。
ともあれ、利用するときは気をつけたほうがいいです。特にJIS2004書体の指定がなければ、JIS90版の「こぶりなゴシックStd W3」を使うようにするしかなさそう。
#ちなみに確認したのはMORISAWA PASSPORT付属のもの。パッケージのほうはわかりませんけどたぶん同じじゃないかなあ。てか今まで気付かれていないんだろうかこれ。
#2011.10.11追加検証確認:縦組みは大丈夫っぽい。てか最初にやっとけよ>わし
■2012.12.20追加:
続き起こしましたのでそっちもどうぞ。
ちなみに縦組み大丈夫じゃないっぽいです。「ぉ」が引っかかった……。
コメント