なぜかというと答えは単純。
いずれもInDesignを使うには欠かせない情報が満載であるため、です。
『神速InDesign』は、InDesign全般の利用効率を向上させるテクニックが満載。これは利用する人がこっそりラクをするためにも必要な情報ばかり、といってもある意味過言ではありません。
そして『+DESIGNING vol.34』は文字組みアキ量設定や外字など、InDesignに必要な文字関連の情報が満載。しかも本誌を凌ぐページ数を備えた付録もついている。既に雑誌というレベルは超えてるといっても良いかもしれません。
となると、少々財布は寂しくなるかもしれないけれど……それでも買うに値するだろうと思います。
というところまでが前段。本題はここから。
『神速InDesign』では記載のテクニック自体を真似ることで時短ができることがウリです。
『+DESIGNING vol.34』は、実は+DESIGNING.jpのサイトに、本誌で実際に解説したうえで、本号から標準として利用している文字組みアキ量設定を無償ダウンロードして誰でも利用できる状態にあるという、非常に太っ腹状態になっています。
なので、それらを利用することによって誰でも同じように効率化が図れる……。
といいたいところなんですが、果たして本当にそうか、という点は考えないといけない。
利用者としては確かに使えるのは有り難い、嬉しい。
しかしそこは情報や提供される設定に甘えることなく、疑問を重ねた上で「果たして本当にそのままでいいのか?」を考えるべきだろうと思います。
変な話なんですが、「与えられたものをそのまま利用する」のは、「ソフトのプリセットや標準機能を何も疑問を持たずに利用する」のとやっていることは変わらないんじゃないかと、わしは考えます。
プリセットや標準機能を利用するそれで効率が悪かったり適切な結果が得られないと各著者が判断されたところがあったのでテクニックが生み出されて、その結果として書籍にまとめられたり、試行錯誤で弄りまくられた設定が作られて生み出されたという現在があるんだと思っています。
となると、テクニックやカスタマイズ設定が用意されて自由に使える状態であったとしても「果たしてそれで本当に正しいのか?」という疑問を捨てることなく、より最善・最適な結果を、適切な知識なども踏まえながら、更に追い求めていくべきだと思うわけです。
それに、今ある情報は将来まで有効とは限りません。バージョンが上がったらどうなるか、要求される表現が変わったらどうするべきか……ここは「今はない情報」であり、「その時に他者から提供されない可能性もある」ことを踏まえないといけない。
ともあれ説教くさくなってますが……。
まずは与えられた情報・設定で確認してみるのが大事です。そのうえで疑問を持ち、ちょっとずつでいいのでいろいろ触って「もっと良い結果はないのか」を探ってみてはどうでしょうか。
出来る範囲でいいんだとは思います。わしだってできる範囲でやりますし、周りからも助言を貰ってたりするので、自分だけで何もかもどうこうしているわけじゃないのは事実です。
でもやっていきましょうよ、できるところからでいいんだから。
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