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どこに問題があるのかわからなくなってしまう

さて、前回の続き。

OS X El Capitanでヒラギノフォントに深刻な互換性の問題があるということでしたが、実際にどんな問題があるのかわからなかったので、ものすごく簡単にテストをしてみました。
あくまでも簡単なテストなので、実際にどういう問題があるかは公式の案内を待つしかないんですけれど……。

まず用意したのは下記のようなドキュメント。

151002_IDCS2014Font_1

非常にそっけない、複数のフォントを当てたドキュメントを作成しました。
なお作成したソフトウェアは、InDesign CC 2014。

そしてそれを、従来のヒラギノフォントが入っている環境で開きます。
複数のMacは持っていないので、MORISAWA PASSPORTに含まれているヒラギノが入ったWindows 7環境で開きます。

151002_IDCS2014Font_2

そうすると、「ヒラギノ角ゴシック W1が見当たらない」旨のメッセージが表示されました。

151002_IDCS2014Font_3

ちなみに該当マシンにはヒラギノ角ゴ Std W1は入ってます。
ここは互換性情報の「OS X 10.11固有」部分になります。中身はたぶん同じなんじゃないかと思いますが、フォント名称が違うので警告が出る状態。



そして置き換えをせずに開いた結果が以下。

151002_IDCS2014Font_4

先般警告が出なかったので当然なんですが、「ヒラギノ明朝 Pro W3」をはじめとする「使用しないでください。」と記述のあったフォント群は何も警告なしに開きました。
ということはフォント名称そのものは何も変わっていない。でも互換性に問題があるというフォント群であるということになります。



結果……わけがわからなくなりました。
互換性に問題はあるものの警告が出ない。となると、どんな環境で作成されて開くのかは、作成者の申告なしには判断できないということになるわけです。
果たしてどんな問題があるのかは、スクリーン社なりアップルが情報を公開してくれないと現状では絶対わからない、といっても過言ではないということになります。



……この問題、根が非常に深いんじゃないかと思います。
どういう使い方をすれば問題がないのか、逆にどういう使い方をすれば問題が出てくるのか。
それがわからないと安心して利用することはやはりできない、ということになるわけですから。

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コメント

>>MM岩手さん

確かに過去形にしちゃうっていうのも方法のひとつなんですが、それを広められるかどうかという点では無理なんじゃないかと思います。
ともあれAppleとの協議に入ったようなので、今後アップデートにより変更される可能性は……難しいような気もしますが。

もうね「ヒラギノっていい書体あったよね」、って過去形でいいんじゃないかと。

△印ですら、文字詰めを使用した過去のドキュメントの体裁を破壊してくれるなんて、まるでウイルス w
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