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レガシーであるType1をいつまで引っ張ればいいのか、という話

表題の事を投げかけ。
Type1なので、ここでは欧文系フォントであるPostScript Type1について。



OpenTypeが主流になったとはいえ、なぜかまだまだ見かけるこのフォント。
出自的に明らかにお前自前のライセンスじゃねえだろ的なものしか見受けられない気がするんですが、そろそろ駆逐されてくれませんかねえ、という話でも。

そもそもですが、Type1については、事実上、主要なベンダーからの販売はほぼ立ち消えになっています。
以前に取り上げたのは下記で、既に5年前の話なので、いい加減片手を超えそうな勢いです。

こっちはこっちで妙な案内

AdobeのFont Folio 11.1についてはPiフォントすらOpenType化しているわけで(旧Font Folio 11ではType1だった)

OSレベルではインストールできても、アプリケーションレベルでは認識できない件もあったり。
思いつくのがMicrosoft Office 2016で(2013もそうかもしれない)、フォントメニューではType1フォントが認識しないっぽい。
そしてAdobeアプリケーションでも下記のような話があったりするわけで。

Old Optima and ITC Eras in Type 1【Adobe Typekit Blog】

まー、よく考えれば32年ほど前の、超レガシーフォントフォーマットであるわけで、そのうえでいろんな紆余曲折があったことも事実で、内部的にはいろんな事情を抱えていたり、作成システム(アプリケーション)によっては厳密にチェックするようなシステムではうまく認識できないのも当たり前なわけで(確かFontographerのバグ関連でもなんかあった覚えがある)。



まあ英文表現だけでいえばOpenType Proのような高度な機能なんていらないのでType1で十分だから、別に入れ替える必要自体がない、といわれればそうではあるんですが、かといってレガシーはレガシーなわけで、それがいつまでも引っ張れるかというとそうでもないのもまた事実なわけですから、真面目にいい加減使うこと自体に無理があるなーという前提を考えなきゃならんわけで。

本来、一番重要なのは「流通していないから新規の仕事として入手しようにも、マトモな正規ライセンスとして入手なんて絶対無理」という点で、そこは一番でかい点のはずなんですが、特に欧文フォントについてはその点がなぜかいろんな意味で軽んじられているところがあるので、ライセンス関連を厳格にやろうとしているような企業でもそこまであんまり考えられていないってこともあるんだろうなーということも推測されてしまう。
いろんな事が通例的にまかり通っているとはいえ、それが果たして本来適正な状態かどうか、ってことは、システム面も含めて考慮が必要なのはまた事実なわけですよ。



ともあれですが、Type1はいい加減滅びてくれないかなーと思うのが最近考えるところだったりします、ええ。

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