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CMapの存在を見落としがちなCIDフォント

CIDフォントっていうのは、構造構成的にはこんなフォントです。

アドビ システムズ 株式会社
新しいフォント技術を発表

CID-Keyedフォントファイルフォーマットは、CMapファイルとCIDFontファイルから構成されています。アウトラインフォントの記述と、それを変換するために必要となるヒント情報などを含んだファイルがCIDFont ファイルです。CMap ファイルは、JIS などの文字エンコーディングとCID 番号を対応させる役目を持っています。

ただ、最近だとちょっと落とし穴があります。
そんなものに引っかかってしまった自分のおはなしが元ネタ。

異体字切替が可能なアプリの場合は、必ず「CMapファイル」が必要になります。

しかし、Mac OS XなりWindowsの場合は、CMapファイルそのものを気にする必要が非常に少ないです。
どちらのOSも、PostScriptフォントの描画にATMは不要です。OSに搭載されたフォントラスタライザが直接描画できてしまうから、なんですが。
なのでATMをインストールすること、また別途用意する必要性も皆無です。

異体字切替の機能や実装については完全にアプリに任せているうえ、アプリ側でCMapを参照することが推奨されているらしいです(※)。
なので「CMapは不要!」と思い込みがちですが……。

いります。

まあ、ほとんどの場合はアプリのインストールの際に同時に入るはずなので(でないと異体字切替処理できない)問題はないと思うんですが、CMapファイルが破損したり削除してしまうと表示すらままならないことがあるので注意が必要かな、と。



ちなみに、OpenTypeはCMapそのものを内包していること、異体字切替はfeature tagを利用する方式に変わっているので、やはりCMapそのものは不要です(※)。
というか外部のCMapで処理しているなら以下のようなことは起きないわけだが。

小塚フォントのアップデートにおけるデータ受け渡しの注意点
(Adobeサポートデータベース 文書番号:224301)


(※)は多少推測も入ってます。たぶん合ってると思いたい。
微妙にちょこちょこ訂正入れまくり。
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